拡大する「ドラゴン桜」第9話で、生徒に大学入学共通テストの心得を話す弁護士の桜木(阿部寛)=TBS提供
落ちこぼれの生徒たちが東京大学をめざすTBS系の学園ドラマ「ドラゴン桜」。時間割のない勉強合宿や、ツイッターを使った英作文学習など、独自の勉強法が紹介されてきた。これって本当に役に立つの? おすすめの受験術は? 27日の最終回を前に、監修を務める東大生の西岡壱誠さん(25)に聞いてみた。
拡大するドラゴン桜の「東大監修」を務めた西岡壱誠さん=2021年6月23日、東京都中央区、高浜行人撮影
「互いに教え合え」
元暴走族の弁護士・桜木建二(阿部寛)が、東大をめざす特別クラス「東大専科」の生徒たちに、「お前たちが互いに教え合え」と言う場面があります。「バカ同士だからこその利点がある」と、学力が同じくらいの子ほど高め合いやすいことを説明します。採点し合ったりノートを見せ合ったりするような、集団で取り組む勉強法です。
この方法の良さは、まず、自分の回答を客観視できるということ。特に東大の2次試験で出題されるような英作文や記述式で答える問題は、他の人からどう見えるかが大事。自分で解答や解説を見て採点するよりも、人に見てもらってアドバイスをもらう方が効果が大きい。また、人から見られているという感覚が承認欲求を満足させることにつながり、もっと頑張ろうという気持ちにつながります。
生徒たちはさらに、ツイッターで英作文をつぶやいたり、ユーチューブで英語のラップを発信したりします。「いいね」をもらうことで動機付けになり、勉強にいい影響が出やすい。おすすめなのは、自分が勉強している姿を撮影して数十倍速で再生した動画をSNSなどにあげること。友達と送り合えば、一緒に勉強している気分になれます。現代文で重要な要約力を高めるため、ツイッターで文章の要約を毎日つぶやくのもよいです。
「今日は自由だ。何やってもいいぞ」
東大専科の生徒たちが勉強合宿をする場面があります。だけど桜木は冒頭で、黒板に「自由」と書いて教室を出ていってしまう。生徒たちは戸惑いますが、やがて自ら机に向かい始めます。
小中学生ならば言われたこと…
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
残り:1228文字/全文:2040文字
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル