管弦楽の大曲に挑戦したり、課題曲の解釈を深めたり。22日にあった全日本吹奏楽コンクール中学の部に出場した学校は、それぞれが立てた目標に向き合い、3年ぶりに観客が入った名古屋国際会議場で、大きな拍手を浴びた。
課題曲、各校の解釈は
コンクールでは、課題曲も自由曲と同じくらい大切だ――。全国大会に何度も出場経験のある教諭たちは、そう口をそろえる。
今年は、山形の民謡をモチーフにした曲から、コケティッシュなマーチまで多彩な曲がそろったが、金賞を受賞した東北代表の仙台市立向陽台は、これまで記者が何度となく聴いた課題曲Ⅰ「やまがたふぁんたじぃ」の中で、名演と言える演奏を聴かせた。
曲の冒頭、実際の民謡をイメージして、少しずり上がるような抑揚をつけたフルートのソロが、自由にのびのびと歌い上げる。そこから金管の低音の分厚い響きが、曲の表情に合わせて音量の変化をつけていく。木管のパッセージの正確さと響きの厚さも印象的だった。
自由曲「ドラゴンの年」でも、その技術の高さと表情の豊かさを見せつけた。
ソロを聴かせたイングリッシュホルンの武藤妃音(ひなと)さん(3年)とソプラノサックスの飯野美咲さん(同)は、小学校時代からソロを受け渡してきた。
武藤さんは「曲想をきちんと受け継げるように意識した。落ち着いて、一体感のある演奏ができた」。支えるサックスパートのアンサンブルも丁寧な進行と正確な音程で、美しいハーモニーを作り出した。
管弦楽の重厚な響き思わせた 生駒市立生駒
課題曲Ⅲ「ジェネシス」は、和音の動きなど研究を深めれば深めるほど、新たな発見がある曲だ。
金賞を受賞した北海道代表の…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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