スヌーピーなどのキャラクターで知られる米国の新聞漫画「ピーナッツ」。子ども世界の日常をユーモアたっぷりに描き、誕生から70年の今なお人気だ。そこには、作者の故チャールズ・M・シュルツの人柄や信条が色濃く反映されている。
50年で1万7897話
大きな画用紙に最小限の線でシュルツが描いたのは、犬と小鳥と子どもたちの間で繰り広げられるできごとだ。報われない恋に、負けてばかりの野球チーム……。ありふれた生活を時にシニカルに機知に富んだ想像力で映し出した。
「ピーナッツ」は1950年10月、米国の新聞7紙で連載開始。50年間ほぼ休まず紡いだ物語は1万7897にのぼる。身の回りの事象から話を練り、文字と絵柄に落とし込む。アシスタントはなし。すべてひとりで手がけた。「それが自分の仕事だ、と誰にも手伝わせなかった。シンプルであることを大事にしていた」と妻のジーンさん(81)が語っている。
昨年12月、東京都町田市に移転開館したスヌーピーミュージアムには原画が並ぶ。下書きはうすく、黒いインクは濃淡様々。ペン運びは自在だ。作品を所蔵する米チャールズ・M・シュルツ美術館のカレン・ジョンソン館長(73)は「作品を読めば僕がわかると言っていた。決して面白いわけではないけれど、スマートでラブリー。そして我慢強い人だった」と言う。
主人公の少年、チャーリー・ブラウンは、いじわるなルーシーのいたずらでボールを蹴飛ばせないし、凧(たこ)を揚げるといつも木に“食べられる”。ルーシーは小言を言い続ける一方で、永遠にかなわない一途な思いをシュローダーに向ける。
■スヌーピーと対立の猫に「第2…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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