「ファミチキ」の揚げ油がバスの燃料に 佐賀市で実証実験

 「ファミチキ」を揚げた油でバスを走らせる?

ファミリーマートの「ファミチキ」=同社提供

 家庭で使った食用油から燃料を作っている佐賀市が、コンビニ大手ファミリーマートの協力を得て、取り組みを加速させている。ただ、現状では普通の軽油よりもコストがかかるため、協力店舗を増やし、コストの削減につなげたいという。

高品質バイオディーゼル燃料で走るバス=2021年2月27日午後2時24分、ファミリーマート提供

 バスからファミチキのにおいはするのか……。1月21日、記者がJR佐賀駅バスセンターで排ガスのにおいをかいでみたが、街中を行き交う車と変わらない気がした。市交通局の担当者によると、かつては天ぷらを揚げたときのようなにおいがしたが、最近は精製技術が向上し、においはしないという。

ファミリーマートの店舗から使用済み油を回収する佐賀市職員=2021年9月14日午前10時35分、佐賀市、松岡大将撮影

 市職員が市内のファミマの店舗を定期的に巡回し、人気商品「ファミチキ」などを揚げた食用油を軽トラックで回収する。

 市の清掃工場に運んでタンクに入れ、不純物を取り除いた後に専用の機械に通すと、3日で軽油と同等の品質とされる「高品質バイオディーゼル燃料」が精製される。

集めた使用済み油をタンクに移し替える佐賀市職員=2021年9月14日午前11時14分、佐賀市高木瀬町長瀬、松岡大将撮影

 佐賀市は2004年度から、家庭や飲食店で使った食用油を回収して燃料にリサイクル。市バスやごみ収集車計90台ほどに使っている。

 市が回収する廃油は年間約1…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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