平井さんによると、日本のマスクの歴史は輸入品の「呼吸器」に始まり、陸軍軍医の初代総監、松本順(まつもと・じゅん)が広めたとされている。工場や炭鉱などの労働者が粉じんを吸い込まないようにするのが目的で、真ちゅうの金網で形をつくり、布を張り付けていた。その呼吸器が1879年ごろから、一般大衆に浸透していったという。 「銅や銀といった金属は抗菌作用のメリットがあるが、重い上に息でさびる欠点もあった」。実際に持ってみると、確かに重量感があり、長時間の使用は難しかっただろう。 ▽紳士、女性向けも 第1次世界大戦中の1918年から始まったとされるスペインかぜは全世界で推定4千万~1億人が命を落とし、日本でも約38万人が死亡した。流行の第1波より第2波の方が致死率が高かったという。マスクが広がりつつあった日本では、当時の内務省などが「マスクとうがい」「『テバナシ』に『セキ』をされては堪らない」といった感染予防を呼び掛けるポスターが出回った。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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