遠藤美波 福冨旅史 増山祐史
「ルフィ」と名乗り強盗を指示したとして起訴された男に警察署内で接見し、外部の男と通話させて男の犯罪への関与を口止めさせたとして、警視庁は18日、加島康介弁護士(49)=詐欺罪で有罪判決、上告中=を証拠隠滅容疑で書類送検した。容疑を認めているという。警視庁は検察に起訴の判断を委ねる「相当処分」の意見を付けた。
自分の携帯使い、警察署内でビデオ通話させる
捜査関係者によると、加島弁護士は昨年2月下旬ごろから複数回、今村磨人(きよと)被告(39)=強盗致死罪などで起訴=と原宿署内で接見。自身の携帯電話を使い、フィリピンの犯罪集団「JPドラゴン」の小山智広容疑者(49)=同国当局が身柄を拘束=ら複数人とビデオ通話させ、特殊詐欺事件への小山容疑者らの関与を供述しないよう口止めさせた疑いがある。
加島弁護士はJPドラゴン側から「報酬をもらう予定だった」と供述したことも判明した。通話相手のうち1人と知人で、通話と引き換えに加島弁護士の財産を買い取ってもらう報酬が約束されていたという。
加島弁護士は、新型コロナ対策の給付金をだまし取ったとして22年に広島県警に詐欺容疑で逮捕・起訴され、有罪判決を受けて上告中。「だまし取った金の返済にあてる目的だった」とも話しているという。
捜査1課は、加島弁護士は、被害弁済して詐欺事件での減刑を得ることを狙い、証拠隠滅行為に関わった可能性があるとみて調べている。(遠藤美波、福冨旅史、増山祐史)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment