その日は、昼ごろに同い年の20歳の女性と待ち合わせをしていた。その女性にとっては、人生で初めてのデート。彼女の好みに合わせ、期待に応えようと意気込んでいた。
小埜功貴さん(26)は大学生の時、「レンタル彼氏」のアルバイトをしていた。レンタル彼氏は、顧客の女性の「彼氏」役としてデートする仕事。その女性とのデートは、このバイトを始めて1年半ほど経った頃のことだった。
鍋が好きだと事前に聞いていたため、商業施設のしゃぶしゃぶ屋を選んだ。普段は感情が出やすいタイプと自覚しているが、女性はさわやかな雰囲気がタイプだと察し、はしゃぎすぎず、にこりとする程度で振るまった。
カラオケが好きだという情報もあり、自分から誘ってカラオケへ。女性が歌っているときは合いの手を入れたり、1人で歌いづらそうなところは手助けしたり。雰囲気は盛り上がっていて、好感触だった。
しかし後日、デートのアンケートを見て衝撃を受けた。「また指名したいですか?」の欄に「No」が選択されていた。
何がいけなかったんだ? 金づちで頭を殴られたような感覚だった。振り返ってみても、何か失敗したとは思えない。自信があっただけに動揺していた。
さらに指名しない理由を見る…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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