10月上旬、名古屋市内の住宅街にあるビルの一室。静まりかえった防音室で、女性が受話器に向かって優しく語りかけていた。
「一人で苦しまなくてもいいよ。ここまで一人で頑張ってきたんだもん」
相手が電話を切るまで、とことん話を聞く。ボランティアが交代で24時間対応する「名古屋いのちの電話」。昨年は、緊急事態宣言の影響で一時休止や受付時間を短くした時期もあった。それでも、1年で計9139件の相談を受けた。
運営する団体の加藤明宏事務局長(67)は、「昨年7月ごろから、相談に『コロナ』の言葉が目立つようになった」と話す。
「仕事を失った」「非正規で…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル