コロナ禍の終息が見えないなか、改革初年度の大学入試が始まった。先頭を切って15日から出願が始まったのは、AO入試から衣替えした総合型選抜。二転三転した入試改革に振り回されてきた受験生は、コロナ禍という不安も抱えながら受験シーズンに突入した。
「国立大を一般選抜で受けるのは、あきらめた」
関東地方の公立高校3年の女子生徒は、そう話す。この夏、狙いを私大の総合型選抜に切り替えた。昨秋以降、英語民間試験の活用見送りなど、国立大受験の最初の関門となる大学入学共通テストの制度が次々と変わり、今年は長期休校で高校の受験対策が夏休み前までほぼ進まなかった。塾もオンラインの映像授業。「自分ひとりで国立大受験は厳しいと、夏休み前に判断した」
この数週間で、総合型の出願に必要な志望理由書や小論文を仕上げたが、不安はある。コロナ禍で先が見えず、早く合格を得ようと総合型に切り替える生徒も多いと聞いた。高校の先生には「今回は狭き門になる。不合格でもがっかりしないで一般入試に切り替えられるか」と問われ、念のため共通テストの出願書類も高校に提出した。「やれることをやるしかない」
「全国大会出場」が「全国大会レベル」に…
「出願時期が遅れたことで、合…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル