「不思議な列車」伊予灘ものがたり2代目が出発 たぬき駅長ら出迎え

福家司

 JR予讃線の観光列車、伊予灘ものがたり(松山―伊予大洲・八幡浜間)の2代目車両による運行が2日始まった。松山駅では記念の出発式典があり、初代車両のラストランから約3カ月ぶりとなる運行再開を祝った。

 式典では、JR四国の西牧世博社長が「2代目の伊予灘ものがたりが四国、愛媛の観光振興のきっかけになるよう、新たな物語を皆様と紡いでまいりたい」とあいさつ。テープカットの後、野本明人駅長や国、県、沿線各市関係者らの出発合図で初便「大洲編」が発車。乗客は車窓に広がる満開の桜や穏やかな伊予灘を望み、春の旅を楽しんでいた。

 沿線の各駅などでは住民らによる歓迎の「おもてなし」に沸いた。五郎駅(大洲市)でも、住民の扮する名物の「たぬき駅長」が列車を迎えた。「たぬき駅長」を長年続ける井上金徳さん(80)は「伊予灘ものがたりはみんなを笑顔にする不思議な列車。2代目の車両もすばらしく、今日は待ちに待った日でうれしい」と話していた。

 2代目は初代の普通用から特急用車両となり、1両増え3両編成になった。外観は夕日に映えるメタリック塗装が施され、定員最大8人の個室も新設されている。JR四国によると、初日と3日は満席。4月の予約率(3月31日現在)も8割を超えている。(福家司)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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