宮沢崇志
世界文化遺産の姫路城は、大天守を中心に三つの小天守とそれをつなぐ四つの渡櫓(わたりやぐら)で構成される連立式天守群が特徴だ。江戸初期の築城以来、実際の戦に使われたことはないものの、天守群は堅い守りを誇ると言われている。外敵を撃退する機能を備えた西小天守の内部が、2月に初公開されることになった。
大天守西側の西小天守は、天守内部へのルートを見下ろす位置にある。天守群の入り口を防御する関門だったとみられる。大天守や他の小天守、渡櫓と共に国宝に指定されている。ただ、1912(大正元)年に姫路城が一般公開されてからも、西小天守内部は公開されていなかった。
冬の特別公開は2月1~29日。入城料とは別に300円を支払い、通常非公開のイの渡櫓▽東小天守▽ロの渡櫓▽乾(いぬい)小天守▽ハの渡櫓を通過し、西小天守に進む。傷みの激しかった西小天守内部は、床材を保護する板を張るなどの処置を施し、一般公開する。
西側の窓からは、城の内部へ続く通路を見下ろすことができる。また、今回の特別公開後、唯一未公開となる「ニの渡櫓」へ続く間口も見ることができる。
西小天守の特別公開に関する問い合わせは姫路城管理事務所(079・285・1146)。(宮沢崇志)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル