新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、開催延期も検討されている東京オリンピック。海外の選手たちを受け入れる予定の関西のホストタウンでも動揺が広がっている。
IOC(国際オリンピック委員会)のディック・パウンド委員から「IOCは延期を決めたと思います。あとは最適な方法を日本政府や国際競技団体が話し合うことになるでしょう」と“延期決定”の発言も飛び出すなど加速を始めた開催延期の動き。
しかし、海外選手を受け入れる、関西のホストタウンでは、戸惑いの声も聞こえる。
和歌山県教育庁スポーツ課・児嶋恵伍さん「非常にいま難しい状況であるのには変わりはなくて。我々も今即座にどういったものをしなければいけないのかっていうのはお答えはなかなか難しいんですけども」
カナダ代表の競泳チームなどが事前合宿を行う和歌山市。カナダのオリンピック委員会は、すでに、今年夏の大会に選手団を派遣しないと表明するなど、状況は混迷を極めている。
児嶋さん「正式にチームからは連絡はまだ来ておりません。ただ我々としてはどのような判断になったとしてもカナダチームとの友好な関係性は今後も続けていきたいと思っています」。
“延期論”への動揺は兵庫・豊岡市でも…。
豊岡市スポーツ振興課・結城竜則さん「正直ウソのような話で、今でも驚きを隠せない状況ですけど」。
市のスポーツ振興課に勤務する結城さん。今年7月にメダルの常連国・ドイツ代表のボートチームなどが、豊岡市内で事前合宿を行う予定で、1年以上前から準備を進めてきた。
練習拠点となるのは、市内の円山川城崎漕艇場。普段は地元の中学生らが練習する場所だが、昨年末には事前合宿を念頭に漕艇場の改修工事にも着手した。
結城さん「ここに洗濯機を入れようと思いましてね。合宿でやっぱり洗濯物もたくさん出るので」。
さらには食事面のサポートも…。
結城さん「日本に視察に来た時にドイツパンが見当たらなかったので非常に不安になっておられたようです。黒い固いパンということで初めて私も食べてみました。非常に固くて顎が痛くなるような固さでしたけど」。
ドイツ代表チームから、慣れ親しんだ“ドイツパン”を合宿中に用意してほしいと要望され、“パン探し”にも奔走した。
ドイツチーム「おいしいです」。
4か月後の晴れ舞台に向け、練習、宿泊、食事など、あらゆる“おもてなし”の準備を進めてきた結城さん。しかし、通常開催に暗雲が漂う事態に…。
結城さん「さあこれから盛り上げて行こうといったところの段階だったので、ただまだ中止・延期が決まったわけではないので事前合宿にきていただいて最高のおもてなしをできるように我々としては準備を着実に進めていくといったような感じです」。
オリンピック開催は、どうなるのか。安倍総理は、24日夜、IOCのバッハ会長と電話で会談するということで、延期の場合の日程が話されるのか、注目されている。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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