「人命救助のめど」目前、政府も被害の全容わからず 自衛隊員を倍増

 岸田文雄首相は3日午前、首相官邸で記者団に「地震の発生から40時間以上が経過した。被災者の救命救助は時間との闘いであり、まさに今、正念場であると感じている。倒壊した建物の下で救助を待っている方がまだ多数いると報告を受けている。人命第一で救急、救助に全力を尽くしている」と述べた。この日、現地で救命救助などにあたる自衛隊の人員を倍増させた。被災自治体からの要請を受け、救助犬も急きょ2倍以上に増やした。

 能登半島という地理的特性などから、政府も被害の全容を把握し切れていないのが現状だ。

 能登地方を震源とする強い地震が発生したのは1日午後4時10分で直後に日没を迎えた。首相は3日の会見で「日没後、夜間における活動があり、実態把握においてさまざまな障害があった」と語った。

 地震によって山間部などで道路が寸断。一部の被災現場には消防や自衛隊などの救援部隊が入れない状態が続いた。さらに携帯電話の通信障害も起きた。林芳正官房長官は3日の会見で「通信障害などで、被害の把握に困難があった」と語った。

 能登半島最北部は一人暮らしの高齢者も多く、ある官邸幹部は「連絡が取りづらく、小集落の把握が難しい」と語る。被害の把握にはさらに時間を要する可能性もある。(千葉卓朗)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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