幸せな結婚式を台無しにする契約にご注意を――。全国の消費生活センターに結婚式に関するトラブルの相談が相次いでいる。背景には、市場縮小に伴うブライダル業界の顧客獲得争いがあり、業界団体も対策に乗り出している。
「初回特典に惑わされた」。10月に挙式予定の福岡県篠栗町の会社経営女性(29)は話す。
昨年11月、福岡市の結婚式場を見学し、その場で契約すれば113万円ほど割引すると言われた。昼食は試食のデザートだけで、勧誘は9時間に。「もう帰りたかった」。申込金10万円を支払った。
契約後、料理のパンフレットを見ると想定と違い、家族も不信感を抱いた。ドレスについて尋ねても、返信がない。式場を信用できなくなり、5月に解約したが、10万円は返金されなかった。「契約時は空腹で疲れ、マインドコントロールされたみたいだった」
結婚式の契約に関する相談が消費生活センターに後を絶たない。国民生活センターによると、昨年度は1633件あった。この10年間、年約1500~1800件で高止まりしている。
東海地方の20代女性は、式場のブライダルフェアに参加すると、「日取りが良く、すぐ予約が埋まる」「割引は今日だけ」とせかされた。「内金10万円を払えば残りは挙式1週間前でよい」。そう言われて契約したが、数日後に衣装合わせに行くと予約金12万円を求められた。解約を伝えると、キャンセル料20万円を求められたという。
全国消費生活相談員協会による…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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