瀬戸口和秀、森嶋俊晴、狩野浩平
児童8人が犠牲になり、児童と教諭の15人が重軽傷を負った大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)の事件は8日、発生から20年となった。同校で開かれた「祈りと誓いの集い」には児童や遺族、教職員ら約650人が参加。参加者は、学校の安全を改めて誓った。
事件が起きた午前10時過ぎ、8人の名を刻んだ塔の鐘が鳴らされ、参加者は黙禱(もくとう)。当時、6年の担任として在籍していた真田巧(たくみ)校長は「20年の年月が経ったが、ゴールではない。学校の安全を保障する近道はなく、地道な取り組みを継続していくことが大切」と語った。式典は、新型コロナウイルスの影響で例年より参加人数を減らした。
大教大では8日、教員をめざす学生らに事件を語り伝える授業があり、対面とオンラインの授業で計約2300人が受講した。
柏原キャンパス(大阪府柏原市)であった教育思想の授業では冒頭、教員と学生計16人が黙禱(もくとう)を捧げた。瀬戸口昌也教授は事件の教訓や付属池田小の学校安全の取り組みを伝え、「皆さんは生まれたばかりだったと思うが、事件を風化させないこと、危機に対応できる社会人になることを心がけてほしい」と呼びかけた。
小学校教諭を目指す3年生の堀川真衣さん(20)は「子どもの安全を守ってこその教師だと改めて感じ、身が引き締まる思い」と話した。(瀬戸口和秀、森嶋俊晴、狩野浩平)
「今は日本で一番安全な学校なんだよ」
大阪教育大付属池田小学校(…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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