「仕事の愚痴なく」「努力していた」…京アニ放火 消息案じる人、後を絶たず(産経新聞)

 京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ、本社・京都府宇治市)のスタジオで起きた放火殺人事件。京都府警は亡くなった35人の身元を特定しているが、犠牲者の氏名公表には至っていない。「携帯が通じない」「(無料通話アプリの)ラインの返信がない」-。火災現場近くには28日も安否が分からぬ友人、知人たちの消息を案じる人々が後を絶たなかった。

 娘の知人が京アニで働いているという大阪府枚方市の女性(57)は、「知人がどうなったのか、娘は安否を確認するのが怖いようでわからない。私自身、京アニが大好きだったので本当にショック」と話した。

 姉の友人が京アニで複数働いているという愛知県岡崎市の男性(26)は「彼らが自宅に遊びに来て、僕が手料理を振る舞ったこともあった。気軽に話せる人ばかり。ニュースを知ったときは頭が真っ白になった。その中に連絡がつかない人もいる。現場に来ると胸が重い」と話した。

 高校時代の先輩が安否不明という兵庫県宝塚市の30代の男性会社員は「ラインでも電話でも連絡がつかない」と現場を訪れた。「帰り道が同じで、共通の趣味の話をしながら帰宅していた。お世話になった人なので、なんとか生きていてほしい」と話した。

 30代男性は大学時代の先輩が安否不明に。「独学で京アニに就職した人で、先輩が参加した作品も見た。電話してもメッセージを送っても返信がない。先輩の家族に連絡し、安否不明だと聞いて、いてもたってもいられない」と話した。

 高校時代の同級生の身を案じていたのは大阪市の男性会社員(30)。「高校時代に同じクラスで、絵を描いている姿が印象的で、明るく、人を楽しませるのが好きだった。最近も『今度いつ会おうか』という話をしたばかりだった」と涙を流した。

 親友と連絡がつかないという男性会社員(33)は「大学からの付き合いで、昨年は事件のあったスタジオを案内してくれた。彼が作った動画も見せてもらった。素晴らしい作品だった。周囲のすごい先輩たちに負けないようにと努力していた」と親友の姿を思い浮かべ、「何度も電話をしたが全く通じない。今はとてもつらい」と話した。

 また、以前に京アニ本社の近くに住んでいたという滋賀県の男性(59)は「昔知っていた人が安否不明と聞き、いてもたってもいられず、遅くなったが献花した」と話した。

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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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