「仮放免」の外国人の困窮 支える側も「限界」と、国に対応求める

 在留資格が認められず、入管の収容施設に収容されながら、病気などを理由に一時的に収容を解かれた「仮放免」状態にある外国人らについて、就労や医療など「生きるために必要な権利を認めるべきだ」と訴える集会が2日、東京都内であった。主催者によると、新型コロナや物価高などの影響で支援団体の経済状態は悪化。仮放免の当事者からは「就労を認めて欲しい」などの声が出た。

 集会は在日外国人を支援するNPO法人「移住者と連帯する全国ネットワーク」(移住連)などが主催。省庁側に状況の改善を訴える交渉も併せて行われた。出入国在留管理庁によると、6月末時点で日本に暮らす外国人は約296万人。支援団体によると、このうち約6千人が仮放免者とされる。仮放免者は就労や医療保険への加入が認められておらず、病気の治療ができなかったり、生活に困窮したりする人が多いという。

 仮放免者への対応について、省庁交渉では「国のするべきことで、我々に丸投げにすべきではない」との意見が支援者から出た。主催者らによると、団体は助成金や支援者からの寄付などで外国人たちへの支援の原資を賄ってきた。しかし、新型コロナの流行以降、支援者も経済状態が悪化したり活動が鈍くなったりして、以前のような寄付は受けられていない。昨今の物価高も痛手で、主催者たちは「支援する側も限界だ」と訴えた。解決には仮放免者に就労などの権利を認めることに加え、国が積極的に支援することが必要だとし、省庁との交渉でも訴えた。

 集会では、日本でシェフとし…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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