「仲間と笑いあえること、当たり前に日常を送れることに感謝の気持ちを持ってほしい。後悔なく卒業できるよう、一日一日を大切に過ごしてほしい」
答辞には2011年3月11日の東日本大震災で亡くなった友への思いがあふれていた。
北海道旭川市の旭川大学高校(山内亮史校長)で行われた卒業式で答辞を述べたのは、昨夏の甲子園でマウンドに立った山保亮太さん(18)。6歳の時、当時住んでいた宮城県石巻市で東日本大震災に遭った。
山保さんはまず、「亡くなった友だちの分も夢を追い続け、仲間の大切さ、野球のできる尊さを感じながら、毎日苦しい日々を乗り越え、かなえたい夢だった甲子園に行くことができました」と振り返った。
あの日。大きな揺れの後、園児はスクールバスで避難しようとしていた。山保さんは母親が迎えに来てバスから降りた。そのバスが出発後に津波にのまれ、5人の友だちが犠牲になった。
その1人が、山保さんと同じアパートに住んでいた佐藤愛梨さん。野球が好きで、山保さんとよくキャッチボールをした。
山保さんは今年1月、初めて…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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