北海道・知床半島の世界自然遺産を楽しむはずだった家族はどこへ。乗客・乗員26人を乗せた観光船「KAZUⅠ」(カズワン)が行方不明になって一夜明けた24日、空と海から捜索が続けられたが、船体は見つからず、救助された10人はいずれも死亡が確認された。捜索にあたった漁業関係者らは「なんとか生きていて」と望みをつないだ。
カズワンの連絡が途絶えてから一夜明けた24日。行方不明になっている乗員・乗客の家族らも現地の北海道斜里町に駆けつけた。
同町の民宿では24日午後6時ごろから家族向けの説明会が開かれ、馬場隆町長やカズワンを運航した「知床遊覧船」の社長らが出席した。説明会の後に、記者団の取材に応じた馬場町長によると、説明会では、町長と社長が謝罪し、現在の捜索状況を説明したという。
一方、家族側からは情報が乏しいとの声が上がり、25日以降は1日3回、家族向けに現状を説明することにした。知床遊覧船の社長に対しては、家族から厳しく責任を問う指摘があり、社長はおわびの言葉を述べたという。馬場町長は「家族に寄り添いながら、私たちができることをやっていく」と強調した。
斜里町ウトロ支所に設置された現地対策本部を視察した斉藤鉄夫国土交通相は24日、行方が分からなくなった人の家族らと面会した。その後、記者団に「自分たちの気持ちに寄り添って対応してほしいという強いご要請があった。お気持ちに添って全力で対応していきたい」と話した。
「何人か救助されているようだが、何も連絡はありません。心配です」
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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