鈴木洋和
部下2人にパワハラ行為をしたとして、滋賀県は10日、課長級の男性職員(59)を減給10分の1(2カ月)の懲戒処分にしたと発表した。
県人事課によると、2022年2~3月、職員は部下の男性に5ページの資料を作らせた際、「こんなん使えへん」「こんなの不要」などと2~3時間にわたって問い詰め、10回程度作り直しをさせた。4月には別の資料を7回程度作り直させた後、「結局、どう作りたいんや?」と振り出しに戻り、資料を作るための企画概要を作成させた。
また、職員は22年11月、部下の女性に、小包の発送業務が予定より遅れたことについて「なぜ時間がかかったのか」と尋ねた。女性は理由を伝えたが、職員は目の前で黙り続け、女性が五つほど理由を説明したところで「分かった」と打ち切らせた。この間30~40分にわたって黙り続け、人事課は「威圧的な沈黙」と判断した。
職員は「資料の質を高めたい、もっと効率的に業務を遂行できるように助言したい、という意図だった」と説明しているという。
部下の職員2人は、これらのパワハラ行為で精神疾患の診断を受け、休職した。県がパワハラと認定して職員を懲戒処分にするのは今年度2人目。(鈴木洋和)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル