福岡市博多区のJR博多駅付近で今年1月、女性(当時38)が刺殺された事件で、殺人罪などで起訴された寺内進被告(31)が、朝日新聞記者の面会に応じた。事件の原因について「過去のトラブルの話になり、怒りが暴走した」などと説明。一方、「自分はストーカーではないと思っていたが、(自身の行動は)当てはまるとは思う」とも話した。
専門家は、詳しい動機や経緯は今後の公判で明らかになると前置きした上で、「被告の言葉からは、自己中心的な思考や、ストーカー独特の行動形態がうかがえる」と分析した。
寺内被告は1月16日午後6時過ぎ、博多駅近くの路上で、帰宅途中だった元交際相手の女性を包丁で刺して殺害したなどとして起訴されている。またこの直前、女性を勤務先近くで追いかけた疑いがあるとして、ストーカー規制法違反罪で3月31日に追起訴された。
記者は2月下旬~3月上旬、勾留先の福岡拘置所などで寺内被告に3回面会した。
計1時間超。被告はがっちりした体を時々前のめりにしながら、経緯を語った。ただ、事件への反省を尋ねると、言葉に詰まる場面もあった。
主なやり取りは以下の通り。
元交際相手の女性を路上で刺殺したとして起訴された被告が、事件の経緯や動機について記者に語りました。後半では、被告の言動の特徴について、犯罪心理学と捜査の専門家の分析を紹介します。
――事件の直前、女性とどんな話をしたのか
過去のトラブルの話になった。「あなたが謝って。警察に今から言うから」と言われ、だんだんと怒りがエスカレートし、「全部こいつのせいなんやないか」と思った。
――なぜ刺したのか
怒りが暴走してしまった。気づいたら女性が倒れていた。周りに人もいたので、「やばい、やばい」と思って逃げてしまった。
「自分は普通やないんかな」
――女性を待ち伏せしていたのか
偶然会った。携帯電話の料金…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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