「僕はたまたま生きている」 がん患者支援に声あげる訳

 今年度の朝日がん大賞に、悪性リンパ腫の患者会「グループ・ネクサス・ジャパン」理事長の天野慎介さん(47)が選ばれた。長年のがん患者支援活動と、患者代表としての意見発信が受賞理由という。活動にこめた思いを聞いた。

 27歳の頃、血液がんの一種「悪性リンパ腫」と診断され、2度再発した。患者会活動を続け、「グループ・ネクサス・ジャパン」や全国の50団体を束ねる「全国がん患者団体連合会」の理事長を務める。

 「周囲の患者はお年寄りばかり。とにかく孤独だった」。仲間とつながることの重要さを痛感したことが、活動の原点だ。

 最初の治療で7カ月間入院。その間に会社を退職し、不妊になる可能性が高い化学療法を受ける前に、精子の凍結はできなかった。

 「仕事は辞めなくてよかったし、少し治療が遅れてでも精子を凍結しておけばよかった」と今でも思う。

 さまざまな非常勤の仕事をしながら、患者活動の幅が広がっていく。

■がんになっても安心できる社…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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