「僕は蒲田に恋しているのかも」 ライス田所さんの愛ある地元いじり

 コント日本一を決める大会「キングオブコント2016」で優勝したお笑いコンビ「ライス」の田所仁さん(40)は、生まれも育ちも東京都大田区蒲田で、いまも住み続ける。生粋の「蒲田芸人」として活躍し、原作を担当する電子書籍の漫画「異世界蒲田」が現在配信中。そんな田所さんが語った「蒲田への恋」とは。

 ――芸人の田所さんがなぜ、漫画の原作を担当することになったのですか。

 「2年ほど前に、お笑いライブでSFコメディーっぽい朗読劇を書いたんです。それを(漫画を出版する)ブックライブの編集者が見に来てくれて、原作のお話をいただました。最初は全くやったことがない仕事なので悩みました。でも、僕、漫画がむちゃくちゃ好きなので、おこがましいとも思いましたが、漫画好きにとって漫画を作るのは夢というか、今後こんな話が来るか分からない。なので、やってみようと」

 ――「蒲田の街ごと異世界に飛んでしまう」という異色の漫画ですね。

 「蒲田駅前の喫茶店で打ち合わせをしていて、窓から外を見ているうちに、この街ごと飛ばすっていうのが設定としては面白いのでは、と。コントを作るときって、ベタな設定をいかに人と違う崩し方をするかが重要なんです。『異世界もの』というよくある漫画を、どれだけ崩せるかとなったときに、土地が飛んでくるというのはあまりないので、面白そうだと思いました」

「蒲田ダッシュ」「蒲田要塞」、変ですか?

 ――漫画には実際の蒲田の話が出てきます。京急蒲田駅で言われている、乗り換え客が長いホームを走る「蒲田ダッシュ」、複雑な構造から称される「蒲田要塞(ようさい)」も出てきますね。

 「僕ら住んでいる人からすると当たり前なんですよ。人に言われて初めて、これっておかしかったんだって気づくことが多くて。ネットでも、蒲田ってよくいじられるんですけど、いじられて初めてこれって変だったんだって。蒲田ダッシュや蒲田要塞って、僕らは何も思っていなかったのに、周りからいじられているんですよね。そう見えているんだというのを、漫画に使わせてもらっています」

原作の漫画に蒲田の「あるあるネタ」を随所に織り交ぜる田所さん。記事の後半では、蒲田の魅力やオススメ、そして地元愛を語ってもらいました。

 ――いじられる蒲田が、漫画…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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