大学を卒業して保育士になった、さいおなおさん。
幼いころから自分より小さい子の世話をするのが好きで、よく一緒に遊んでいた。
そのころからなんとなく「保育園の先生になりたいな」という気持ちがあって、保育科のある4年制大学へ進み、夢をかなえた。
保育士2年目で2歳児クラスを担任。日々、目まぐるしく変わる子どもたちを見るのが楽しかった。
何をしても予想外のことを返してくれるから、対応するのは大変だったが、喜びの方が上回っていた。
思い知らされた出来事
そうは言っても、世間のイメージ通り、保育士の仕事は激務だ。
子どもたちと接する時間以外にも、事務仕事がたくさんあった。
一人一人に向き合い続けると仕事が終わらないので、自然と「いなす」ことを覚え、時間を確保するように。
そんなある日、「保育士失格だな」と思い知らされた出来事があった。
園児の女の子を、迎えに来た母親に引き渡す時のこと。
「ママ!」と抱きつく娘に…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル