2018年の北海道胆振東部地震で大きな被害を受けた厚真町中心部にある厚真神社は、地震で境内のすべての建物が「全壊判定」を受けた。5月に復旧工事が終わり、宮司の中村昇洋さんは「あっという間のような気もするが、先の見えない状況に降参したくなる気持ちにもなり、長く感じられたこともあった」と振り返る。
地震が起きた4年前の9月6日午前3時7分、中村さんは家族と社務所で就寝していた。「建物ごとふるいにかけられているかのような揺れ」で目を覚ました。玄関を蹴ってこじ開け、外に出ると、石灯籠(どうろう)が「吹っ飛んでいた」。
社殿などの建物は倒壊は免れたが、のちの調査で建物の基礎が割れるなどしていて、大規模な工事が必要なことが判明。高さ7メートルの鉄筋コンクリート製の鳥居は倒れ、粉砕していた。中村さん家族は避難所や仮設住宅での生活が約2年間に及んだ。
復旧工事の開始は被災2カ月…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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