政府が近年、高等教育分野で巨額の予算を投じる制度を次々と作っている。朝日新聞と河合塾の共同調査は今回、大学生らへの経済的な支援の拡充や、大学の研究力強化を推進する仕組みについて、学長に考えを聞いた。大学の規模や教育分野などによって、評価が分かれる制度もあった。(編集委員・増谷文生)
2020年度に低所得層の学生向けに始まった修学支援新制度の対象を拡大し、大学院生には新たに「出世払い」奨学金を導入する――。いずれも、学生が経済力に左右されずに学べるようにと、岸田文雄首相が議長を務める政府の「教育未来創造会議」が、5月の提言に盛り込んだ。
24年度からの適用をめざして文科省が有識者会議を立ち上げ、制度の詳細を詰めている。
共同調査ではまず、中間所得層の3人以上の多子世帯や、理工系・農学系の学部学生らを修学支援制度の対象に加えることについて、賛否を聞いた。この質問に回答した646大学のうち、81%の学長が賛成し、反対は3%にとどまった。
「賛成」した前橋工科大は「…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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