「前日、寝息が荒かったが大丈夫と放置」 4歳女児殺害、父親が説明

増山祐史 遠藤美波 長妻昭明

 東京都台東区の自宅マンションで昨年3月、当時4歳の次女に薬品を飲ませて殺害したとして両親が逮捕された事件で、次女が死亡する前日の様子について、父親が「寝息が荒かったが、翌朝には元気になっていたことがあったので大丈夫と思い、放置した」と警視庁の逮捕前の聴取に話したことが、捜査関係者への取材で分かった。

 警視庁は、次女の美輝(よしき)ちゃんは事件前日以降に薬品を摂取させられ体調が急変し、死亡したとみている。自宅で母親と2人きりの時間帯があったとみており、経緯を調べる。

 逮捕されたのはいずれも会社役員で父親の細谷健一(43)と母親の志保(37)の両容疑者。2人の逮捕容疑は共謀し、昨年3月12日ごろ~13日、自宅で美輝ちゃん(当時4)に抗精神病薬オランザピンと不凍液のエチレングリコールを摂取させ殺害したというもの。

死亡の次女、母と2人だけの時間帯か

 捜査関係者によると、美輝ちゃんは11日夕方から12日未明まで保育園にいた。健一容疑者は12日午前、長男と長女を連れ後楽園に外出し夜帰宅。その際、美輝ちゃんの寝息が荒いのを確認した、と説明したという。

 13日朝も長男と長女を連れて送迎のため外出したと説明したという。外出の間、自宅は志保容疑者と美輝ちゃんの2人きりだった可能性がある。13日午前9時ごろ、健一容疑者が「娘が息をしていない」と119番通報し、搬送先で死亡が確認された。

 警視庁は昨年8月、自宅を殺人容疑で家宅捜索。押収したスマートフォンやパソコンには、約1年前から両薬品を海外サイトなどから複数回買った形跡があり、オランザピンの小袋も見つかっていた。(増山祐史、遠藤美波、長妻昭明)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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