富永鈴香
伏見区の宇治川で流されていた40代男性を救助したとして、京都府警伏見署は、山科区在住の大野裕貴さん(37)、宇治市在住の直江大樹さん(29)と中村勝則さん(34)に感謝状を贈った。川の流れや地形を熟知した釣り仲間3人の連係プレーが素早い救助につながった。
伏見署などによると、9月15日、会社の同僚でもある3人は勤務後、誘い合わせて近くの宇治川へ釣りに向かった。岸辺を歩いていると、直江さんが川で溺れている男性に気がついた。男性は頭だけ水面から出し、腕をばたつかせ、「助けて」とか細い声を出していた。
「この場所は反転流が起こり、上流方向の岸に男性が近づく瞬間がある」。直江さんと大野さんはそう予測。川の上流方向へと向かった。なんとか手が届く範囲に男性が流れ着き、腕をつかんで岸へ引き揚げた。
助かった男性は、立ち尽くしていた。なぜ落ちたのか聞いても反応はなかったが、2人は「ながされんでよかったな」と胸をなで下ろした。
ひきあげて数分後、パトカーが到着。中村さんが警察官らを誘導し、男性は無事救助された。直江さんは「救助できてよかったです。また溺れた人がいたら助けられる範囲で助けたい」と笑顔で話した。(富永鈴香)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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