「北関東」ってどこ?概念いつできた?カギは利根川の流れにあるかも

 「北関東」とは群馬、栃木、茨城の3県をひとくくりにしたものとして、一般的に使われていると言っていいだろう。「北関東自動車道」「北関東工業地域」といった名称、北関東の名を冠した公的機関もある。朝日新聞でも「お前はまだキタカントウを知らない」「こちら北関東総局」という3県の地方版に掲載しているコーナーがある。

 この概念はいつ生まれたのか、住民の生活実態に即しているのか――。

 こんな視点から「北関東」を考えるシンポジウム「関東に『北』はあるのか 『北関東』の成立とその虚実をさぐる」が2月、玉村町の群馬県立女子大学である。企画した簗瀬大輔・同大准教授は「自分が住んでいる地域を考えるきっかけにしてもらえれば」と話す。

「中世の関東の対立軸は東西だった」

 日本中世史が専門の簗瀬准教授は「中世の関東の対立軸は東西であって、南北ではなかった」と話す。ここから、北関東という概念に疑問を持ち始めた。

 方言を例に挙げると、「西関…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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