老人ホームで入所者に薬物を飲ませて殺害したとして、当時職員だった望月大輔容疑者(40)=長野県下諏訪町=が殺人容疑で長野県警に逮捕された。温和な人柄だという、容疑者を知る人たちは、驚きを隠せない。
望月容疑者の自宅近くに住む男性によると、望月容疑者は10年ほど前に父親を病気で亡くし、母親と2人暮らしだった。朝5時ごろに母親と一緒に犬の散歩に出かけるのが日課だったが、11日は午前4時ごろに警察官に連行され、同6時過ぎに逮捕された。
以前、望月容疑者と一緒に別の老人ホームで働いたことがあるという女性(64)は、容疑者について「おっとりとしていて物静かなタイプ。おとなしくて優しく、介護向きの性格だった」と言う。リーダーシップを取るタイプではなかったが、「利用者からの評判も良く、周囲の人に好かれていた」。
早口で話す高齢の入所者もいる中、「(望月容疑者は)相手の背中をさすりながら、にこにこと話に耳を傾けるタイプだった」と女性。入所者の臨終をみとる機会も少なくなく、「命の尊厳についてはよく理解していたはずだ」と話す。事件を起こしたとしたら「何か予兆があったはずだ」といい、「周りの人がそれに気付いていれば、事件は防げたような気がしてならない」と悔やんだ。(佐藤仁彦)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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