「困ったら殴れ」 強盗殺人容疑者の指示、フィリピン元同房者が証言

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遠藤美波 長妻昭明 福冨旅史

 全国で相次いだ強盗事件のうち、東京都狛江市で1月に住人の女性が死亡した事件で、警視庁は12日、フィリピンの収容所から事件を指示したとして、特殊詐欺グループ幹部の今村磨人(39)、渡辺優樹(39)の両容疑者ら4人を強盗殺人容疑で逮捕した。

 特殊詐欺グループは、どのように強盗事件に関わるようになったのか。フィリピンのビクタン収容所で、容疑者4人と同時期に収容されていた男性2人が取材に応じた。今村磨人(きよと)容疑者(39)らが2020年夏以降、特殊詐欺と並行して強盗も指示するようになったと証言した。

 韓国籍で40代の元収容者の男性は、7月に取材に応じた。今村容疑者と20年夏ごろまでの数カ月間、収容所の同じ部屋で過ごしたという。男性は日本語が使える。

 男性によると、別の部屋の日本人の収容者らが、今村容疑者を訪ねてくることがあった。出入りは可能だったという。

詐欺に加え、窃盗や強盗も

 今村容疑者が日本人らに、スマートフォンで電話をかけさせている様子を見たのは20年8月ごろ。日本人らは電話口で「あなたは詐欺にあった可能性があります」などと告げていた。金融機関の口座番号などを聞き出していたという。

 今村容疑者は日本人たちに、「空き巣に入ってもいい」「困ったら無理やり殴ってもいい」とも指示していた。日本人らは、その指示を電話先の誰かに伝えていた。特殊詐欺に加え、窃盗や強盗も指示していたように男性は受け止めたという。

 日本人らが今村容疑者に、「…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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