田内康介
名古屋刑務所の刑務官22人が受刑者3人に暴行などを繰り返していた問題を検証する第三者委員会(座長=永井敏雄・元大阪高裁長官)の初会合が27日に開かれた。法務省は昨年11月~今年8月に不適切な言動が462件あったと報告した。
法務省の第三者委への報告によると、462件のうち暴力行為は107件で、残る355件は「土下座をさせる」「中指を立てて挑発する」「物品を食器口から投げ入れる」といった不適切な行為だった。被害に遭った3人は40~60代の男性で、全体の8割は60代の男性に集中していた。
第三者委の委員からは、2001~02年に名古屋刑務所で受刑者3人が死傷した事件に触れて、「改善策は機能したのか」と指摘する意見も出たという。
第三者委は来年1月、名古屋刑務所を視察。問題行為の全容把握や原因分析のほか、刑務官の教育・研修、組織の監督体制、処遇が難しい受刑者への対応などを議論するとみられる。
第三者委は、弁護士や医療、福祉の専門家ら9人で構成。斎藤健法相は初会合で「全体像を解明し、抜本的な再発防止策を講じなければならない」と述べた。(田内康介)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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