「地方で人材育成を」是枝裕和監督、福岡で国際映画祭アドバイザーに

 日本映画界を代表する是枝裕和監督がアドバイザー役を担う「ふくおか国際映画祭」が今冬、福岡市内で初開催される。福岡市博多区ららぽーと福岡で3月31日にあったイベントで、是枝監督らが発表した。

 映画祭は11月29日~12月8日に開催予定で、一般社団法人「クリエイティブ共生都市」(代表理事=近藤加代子・九州大教授)が主催する。同法人は文化活動などを通じて持続可能な社会の実現を目指す団体といい、子ども向けの映画制作体験会などを開いてきた。

 是枝監督は映画祭の期間中、子ども向けの映画教室などを開く予定。「福多(ふくおお)~か」をコンセプトに、子どもや障害のある人を含め、多様な人たちが参加できるような工夫をするという。「映画祭は人材の育成と交流が本分。日本は一極集中なので、地方にそうした拠点ができることは映画界にとっても大事」と是枝監督。

 近藤教授は「監督の力も借りて、映画祭を素晴らしいものにしたい」と意気込む。同法人が昨年3月、福岡市・中洲で別の映画祭を開いた際に是枝監督を招待した縁で、今回、「エグゼクティブアドバイザー」就任を依頼したという。

 今回のイベントがあった31日午前には、福岡で活動する若手映像クリエーターの作品を是枝監督が講評する特別授業が、福岡市南区の九州大大橋キャンパスであった。午後からは、ららぽーとで、昨年のカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した是枝監督の「怪物」の上映会とトークイベントも開催された。(松本江里加)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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