【動画】岡山の小さな町で 奪われた老後資金の3千万円=河野光汰、華野優気撮影
価値が最も安定しているとされる金(きん)。コロナ禍に、高齢化社会で老後の生活への不安が広がるなか、その金への投資名目で高齢者らから多額の現金をだまし取ったとして、東京の経営コンサルタント会社の顧問の男が逮捕、起訴された。警察は男のグループが全国から計約14億円を集めたとみる。
「投資セミナー」の音声には……
朝日新聞は、男が2019年に岡山県内で開いた「投資セミナー」の音声を入手した。
「地球上で一番価値が上がる保証ができるものが金です!」
男は、参加した高齢者らに言葉巧みに金への投資を呼びかけていた。
「皆さんが長生きするほどリスクがある」「自分の将来は自己責任」。19年5月、岡山県南部にある日本家屋で、男は約20人を前に声を張り上げた。被害者弁護団らによると、男は経営コンサルタント会社「ベアーズランド」(東京都港区)の顧問、岡本暁雄被告(66)だった。
岡本被告は「海外での金取引」と言って投資を募った。「ロンドン価格の3%引きで買って、平均1%引きで売る。2%の粗利から取り分を分け合う。元本も守られる」
笑い声あげる高齢者たち
参加した大半は高齢者だった。岡本被告は「金の価値は上がっている。15年前は半分の値段ですよ。15年で資産を倍にできますか?タンスに入れといたら間違いなく下がりますよ」とたたみかけるように言う。
参加者から「いまいち仕組み…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル