吉川喬 岡山県警や岡山市児相への取材による
岡山市で5歳だった女児を鍋の中に長時間立たせる虐待をしたとして母親と交際相手の男が逮捕された事件で、市こども総合相談所(児相)が虐待リスクを「軽度」と判断し、深刻な虐待事案を把握した後も判定を変えていなかったことが分かった。市は18日、外部有識者の審議会を開き、児相対応の検証を始めた。
女児は西田真愛(まお)ちゃん。昨年9月に搬送され、今年1月に6歳で死亡した。県警は2月9日、実母の西田彩容疑者(34)と内装工の船橋誠二容疑者(38)を強要容疑で逮捕した。
児相に「男が真愛ちゃんに暴力を振るった可能性がある」と通告があったのは2019年4月。職員は西田容疑者宅を訪れ、真愛ちゃんの額にあざを見つけたが、西田容疑者は暴行と男の存在を否定した。児相は同7月、「第三者の暴行を止めていない」として西田容疑者を育児放棄と判定。一方で、日常的な暴力が確認できないとして、虐待リスクは4段階のうち一番低い「軽度」と判定した。
岡山県警に20年9月、2人が真愛ちゃんを全裸で目隠しをして夜の墓地に立たせ、叱責(しっせき)していると通報があった。県警は虐待と判断して児相に通告。児相は真愛ちゃんを一時保護し、両容疑者と面談したが、反省を示したとして保護を14日間で解除した。
船橋容疑者は岡山市内に妻子が住む自宅があり、西田容疑者宅に通っていた。児相は墓地の虐待で初めて船橋容疑者を把握。西田容疑者は船橋容疑者を「友人」と説明した。児相は「心理的暴力のレベルが上昇傾向にある」などと判断したものの、軽度の判定は変更しなかった。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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