桜ものがたり2021
京都府向日市に住む上田昌弘さん(77)が、水上勉の小説「櫻守(さくらもり)」と出会ったのは16年前だった。
仕事を引退し、幼い頃から親しんだ向日神社の森をボランティアで整備し始めた頃、地域の古老から土地が舞台になった小説があると聞いた。「桜博士」と言われた笹部(ささべ)新太郎をモデルにした物語で、日本古来の山桜を保護するため向日丘陵に作った苗圃(びょうほ)が美しい桜の園として描かれている。だが、名神高速建設に伴う土砂採取で、桜の園はすでに山ごと失われていた。
それでも、神社奥の雑木や竹、…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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