大坂なおみが試合後に見せた気遣いが、海外メディアで話題になっている。通常ならば勝者しか応じない試合後のインタビューに、対戦者とともに応じたことが、称賛を呼んでいるのだ。
大坂は8月31日、テニス全米オープン女子シングルス3回戦で、アメリカのコリ・ガウフ(15)に6-3、6-0で勝利した。対戦者のガウフは、史上最年少でウィンブルドン予選を勝ち抜き、注目されていたが、この日は1セット目こそブレーク合戦となる熱戦をみせるも、2ゲーム目はガウフがダブルフォールトを連発。世界ランキング1位の大坂相手に、ミスを連発したのだった。
試合後、コートで握手をし、1度は別れた2人だったが、すぐに、大坂はガウフのもとに立ち寄り、次のように声をかけた。
大坂「私と一緒に、インタビューを一緒に受けませんか? 会場の人たちは、あなたのためにここにいますよ」
ガウフ「私、きっと泣いてしまいます」
大坂「そんな!あなたは良かったわ。 あなたは素晴らしかった」
ガウフ「いいえ、良くなかった。泣きたい」
大坂「シャワーで泣くより、良いと思います。ここにいる人たちに、今のあなたの気持ちを伝えましょうよ」
そして、2人へのコートでのインタビューが始まったのだった。会場には約2万3000人の客が残っていた。
インタビューでガウフは、泣きたかったけど大坂が励ましてくれたと明かし、「この試合からは多くのことを学びました」「彼女は私にとても優しかった」などと述べた。
大坂はガウフのチームの方を向き「あなた方は素晴らしい選手を育てた」とコメント。「私はここ数回、彼女のプレイをみてきたが、彼女の動きは信じられない」などと対戦者をたたえた。
■なぜ大坂は、対戦者をインタビューに誘ったのか?
その後の記者会見でも、大坂の行動に関する質問はひっきりなしに続いた。ガウフをインタビューに誘った理由を聞かれ、大坂「本能的だった」と述べた。
「彼女と握手をした時、彼女が少し泣いているように見えました。その時、私は彼女が、すごく若かったと思い出したのです」
「私は彼女に、顔を上げてほしかった。悲しそうにコートを去らないでほしかった」
さらに、大坂はこれまでガウフと同じ場所でトレーニングをしていたと語り、「正直に言うと、彼女は私以上に練習していたと思います」などと、ガウフの努力を紹介した。
■対戦者「大坂は真のアスリートだ」
ガウフも記者会見で、大坂のことを聞かれ、「彼女が真のアスリートであることを証明したと思う」などと語った。
「私にとってアスリートとは、コート上では最悪の敵のように振る舞っても、コートを出たら親友になれる人です。彼女が今夜したことは、まさしくそうだったと思います」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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