「大阪府警は危機的状況」 留置場自殺、相次ぐ警官逮捕、パワハラ…

五十嵐聖士郎

 大阪府警は9月30日、秋の人事異動に伴う新体制を迎え、府内全66署の署長を集めた署長会議を府警本部で開いた。留置場で被留置人が自殺した問題のほか、警察官の逮捕が相次いでいることから、野村護(まもる)本部長が「危機的状況にあることを認識してもらいたい」と訓示するなど、厳しい注文がついた。

 福島署では9月1日、殺人容疑で逮捕されていた被留置人が留置場で自殺を図り死亡。この経緯について府警留置管理課が報道陣に虚偽の説明をしていたことも明らかになっている。さらに今年3月以降、府警の警察官が酒気帯び運転や盗撮、わいせつ行為などの容疑で6人逮捕されている。

 署長会議では冒頭、高瀬桂子・府公安委員長がこの問題を取り上げ、「府民の疑念と怒りと失望を招き、府警に対する信頼が揺らいでいることを重く受け止めている」と述べた。その上で「今の府警は正念場にあることを強く認識してほしい」と注意喚起した。職員の言動に関する苦情も多いとし、適切な対応も求めた。

 続いて訓示した野村本部長は、署幹部によるハラスメント事案にも触れ、「府警を取り巻く状況は大変厳しく、危機的状況にある」との認識を示した。8月には前の枚方署長が、複数の部下にセクハラパワハラをしたとして本部長訓戒の処分を受け、依願退職している。(五十嵐聖士郎)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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