「大麻、やらなければよかった」 城西国際大生がVR動画で呼びかけ

宮坂奈津

 大麻なんて、やらなければよかった――。主人公が後悔したときには、すでに遅かった。

 若者を中心とした大麻乱用の広まりを受け、城西国際大(千葉県東金市)メディア学部の学生が大麻の危険性を訴える映像を作成した。県警の公式ユーチューブチャンネルで公開されている。

 タイトルは「香澄と大麻」。主人公の香澄は入学したばかりの大学1年生。期待に胸を躍らせていたが、共通の歌手が好きで親しくなった仲間内でいきなり大麻を勧められた。違法と知りながらも断れず、おそるおそる大麻の吸引パイプを口にした。以来、やめられなくなった。

 約20分間の映像は360度を見回すことができるバーチャルリアリティー(VR)の技術を使って作成。専用のゴーグルを着けると、映像の中にいるような臨場感のなか、大麻を勧められるという体験ができる。ゴーグルがなくても映像の視聴はできる。

 県警からの依頼を受けてメディア学部の学生25人が脚本、撮影、編集に関わり、約9カ月で完成させた。同世代の大麻乱用経験者に取材して台本を考えたといい、主人公らのせりふには取材を通して印象に残った言葉を使ったという。

 県警刑事部は8月30日、薬物乱用防止に貢献したとして学生らに感謝状を贈った。監督を務めた程逸帆(ていいつはん)さん(22)は「大麻は遠い存在だと思っていたが、実は若者の身近に潜む危険だと感じた。どう誘いを断り、使用しないか、映像を通して伝えたい」と話した。

 映像は以下のURL(https://youtu.be/jdZ1D2L_s1o)やQRコードから視聴できる。(宮坂奈津)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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