仏教のお葬式で「天国」は禁句です――。お葬式をめぐるそんな知識や後悔しないための準備について、葬儀司会者の女性が本にまとめた。葬儀にふさわしい行動や、意外と知られていないマナーにも触れている。
福岡県太宰府市の内野順子さん(60)。結婚式の司会をしていた18年前、葬儀の司会も始めた。
所属していた事務所が少子高齢化を見据え、手を広げたためだ。「人生の花道を飾る、やりがいある仕事」。今は独立して葬儀司会を手がけている。
葬儀社などから司会を頼まれると通夜に行き、遺族と打ち合わせる。さりげなく故人の人柄や思い出を聞き、当日の言葉に盛りこむ。「遺族は忙しくて悲しみに浸る間もない。せめて葬儀で思い切り泣いて、心のけじめを付けてほしい」
そうして関わった葬儀のことを「また、いつか。 葬儀司会者が見た人生・愛・終活」(花乱社、1650円)にまとめ、4月に出版。人模様を描きつつ、葬儀の舞台裏や心構えなどを記した。
読経の順番や弔辞のタイミン…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル