「天国から子ども見守れる」死への恐怖、受け入れた女性

それぞれの最終楽章・病院の牧師として(5)

淀川キリスト教病院チャプレンの藤井理恵さん

 死への不安で身体症状が出る人がいます。

 抗がん剤治療をしたものの子宮肉腫が再発し、余命1カ月と言われ、ホスピスに入院した44歳の女性です。ホスピスでは症状がコントロールされて体が楽になるので、死について考える時間が逆に増えます。

 中学生と小学生の3人の娘さんがいました。かわいい娘を残して旅立たなければいけません。「なぜこの年でこんな病気にならなければいけなかったのか」「なぜ、自分だけ死ななくてはいけないのか。このまま生き続けることはできないのか」「死んだら、自分はどうなるのか」と堂々巡りを繰り返し、夫には「オロオロしないで。私がますます不安になる」と怒りをぶつけました。

 入院して半月ほどすると手で押…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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