「天声人語 2019年9月20日」(朝日新聞デジタル)

 南洋の島々で敗退を重ねた日本軍は1944年、戦略の拠点ペリリュー島で米軍の総攻撃を浴びる。守備隊1万人は軍中央の命令で何百もの洞窟を掘り、徹底抗戦を始めた。9月半ば、ちょうどいまごろの話である▼戦史研究家の平塚柾緒(まさお)さん(82)によれば、米軍は日本兵が隠れる洞窟に油を流し込んで火を放ち、入り口をふさいで生き埋めにした。日本軍は10週間も耐えるが、ほぼ全滅。34人が降伏しないまま、島に取り残された▼「彼らには戦況が全くわからない。原爆投下も玉音放送も知りませんでした」。34人は米軍の倉庫から盗んだ食料で命をつなぐ。…… 本文:625文字

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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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