東日本大震災の津波で「奇跡の一本松」を残し流された岩手県陸前高田市の高田松原で1日、震災後に松の苗を植樹した海辺が初めて一般開放された。再生に向けて4万本の苗を植える計画は来月、完了する見込みで、早い時期に植えられた松は高さ2メートル近くに育っている。
高田松原には震災前、海岸沿いに約7万本の松があった。国の名勝に指定され、海水浴場としても親しまれて、年間約100万人が訪れていた。それが10年前の津波と地盤沈下で砂浜の9割が消失。新たに砂を入れて浜を再生し、2017年5月から植樹が始まった。
最初に植えた苗は、震災の前年に松原で集めた松ぼっくりから種をとって育てた。県と市、地元のNPO法人「高田松原を守る会」は、支援者やボランティアらの力を借り、これまで約2キロにわたって計3万9千本を植樹した。昨春、希望者400人に植えてもらい目標の4万本を達成する予定だったが、コロナ禍で中止になっていた。
一般開放された1日、市内の熊…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル