「妄想が動機形成、犯行背景に影響」 責任能力の審理で鑑定医が証言

 36人が死亡した2019年の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判の第14回公判は26日、京都地裁刑事責任能力に絞った審理が続いた。起訴後に精神鑑定をした医師が出廷し、青葉被告を「重度の妄想性障害」とした上で、妄想が犯行動機を形成し、犯行の背景に影響を与えたと述べた。

 出廷したのは、鑑定医で東京医科歯科大大学院の岡田幸之教授。弁護側の請求を受けた地裁の依頼で21年9月~22年2月、青葉被告に計36時間面接するなどして鑑定を行った。

 岡田教授は、青葉被告が主張する京アニによる小説の盗用や、自身の小説作品をコンクールで故意に落選させたとする点について「妄想によるもの」と指摘。また、「盗用は『闇の人物のナンバー2』の指示だ」とする主張は「自分に関わる人の中に、闇の組織の人間が紛れ込んでいるといった妄想があり、周囲からの孤立を招いた」とも分析した。

 孤立は生活の困窮を招き、青…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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