同性どうしが結婚できないのは憲法に違反するとして、北海道内の同性カップル3組が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審の第1回口頭弁論が23日、札幌高裁(大竹優子裁判長)であった。原告側は、憲法が保障する「婚姻の自由」は同性愛者にも適用されると改めて主張。国側は棄却を求めた。
今年3月の一審・札幌地裁は、同性婚を認めない民法や戸籍法の規定が法の下の平等を定めた憲法14条に違反するとの初判断を示す一方、「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」と定める24条は「異性婚を定めたもの」と指摘。国が同性婚を認める立法を怠ったとする原告の主張は退け、賠償請求を棄却した。
原告側は控訴理由書で、24条をめぐる一審の判断について「国民に保障された『幸福追求権』の実現にとって重要な『婚姻の自由』は、同性愛者にも適用されるはずだ」と主張した。
国の責任については、2000年ごろから国会で性的指向による差別が議論されていたことなどから「違憲状態を認識できた」と指摘。さらに、一審が違憲判断を出したにもかかわらず、国会は差別解消のための調査や検討をしていないとして、「立法機関としての責任を怠った」と批判した。
一方、国側は「同性婚について社会的承認がない」などと主張し、控訴の棄却を求めた。これに対し、原告側は「世論調査の結果やパートナーシップ宣誓制度の広がりから分かるように、承認はすでに存在している」と反論した。
意見陳述で帯広市の40代男性は、一審判決が憲法14条違反を認めた点について、「涙が止まらなかった。パートナーとの18年間の関係が認められ、婚姻への道が開かれた」と振り返った。判決後の国の対応については「制度を変えようとせず、絶望した」と述べ、高裁に対し「同性愛者が生きる希望となる判断を」と求めた。
「性的指向による差別がある…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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