依光隆明、佐藤靖、松下和彦
西日本から東日本まで各地で11日から降り続いた記録的な大雨により、長野県や長崎県で少なくとも4人が死亡した。このほかに3人の遺体が確認されており、大雨との関連を調べている。また、広島県と長崎県でそれぞれ2人、熊本県で1人の計5人が行方不明になっている。
国土交通省によると、15日正午時点で西日本を中心に全国15府県で44件の土砂災害が起きた。16日午前8時40分時点で長野、福岡、佐賀の3県では土砂災害警戒情報が発表されている。
長野県岡谷市では15日早朝、住宅に土砂が流入し、女性(41)と次男(12)、三男(7)が亡くなった。
長崎県雲仙市では13日未明、土砂崩れに巻き込まれた女性(59)が死亡し、夫(67)と娘(32)が行方不明に。西海市では14日夜に用水路周辺で女性民生委員(70)ら2人が倒れており、死亡が確認された。
佐賀県小城市でも14日夜、増水した川の排水作業にあたっていた男性作業員(75)が機械に体を挟まれ、死亡した。熊本県では錦町の男性(76)の行方がわからなくなっており、県警などは増水した球磨川に転落した可能性があるとみて捜索している。
広島県では安芸高田市の70代の男性が外出したまま帰宅せず、14日にも田んぼの様子を見にいった東広島市の80代の男性の行方がわかっていない。
長野・母子3人死亡 「仲のいい兄弟だった」
大雨に見舞われた長野県岡谷市では崩れた土砂が住宅に流入し、母子3人が亡くなった。知人らは、その死を悼んだ。
「ゴーッというすごい音がした。飛行機が落ちたような音だった」。現場近くに住む女性は、当時の様子をこう振り返る。15日午前5時過ぎ、県道沿いに並んだ商店と住宅2軒の裏の斜面が崩れたとみられ、土砂がうち1軒に流れ込んだ。
消防団員の119番通報を受…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル