谷瞳児
JR仙台駅で9日正午ごろ、「(東北新幹線の車内で)薬品のようなものをさわって子どもがけがをした」と119番通報があり、子どもを含む複数人が負傷した。3連休の最終日、一時騒然とした車内の様子を乗客の一人が証言した。
30代の会社員女性は、帰省先から戻るために新幹線に乗り、座席で寝込んでいるところだった。見知らぬ乗客から急に起こされ、車外に避難するよう言われた。
乗っていたのは、10両編成の6号車。車内に目をやると、床に液体が広がっているのが見えた。
そのすぐ後に、7号車につながる通路のドアを乗務員が封鎖した。ドア向こうの通路では、煙のようなものが充満しているのがガラス越しに見えた。
車内には異臭も漂っていた。「何かが燃えるような、たばこの煙のような臭い。少し刺激があるような感じだった」。車内を行き来する乗務員はせきこんでいる様子だった。
7号車の方からは、「子どもがやけどした」と叫ぶ女性の声が聞こえた。
他の乗客が「トイレで酸性の薬品の入れ物が破裂し、中身が漏れ出したようだ」と話しているのも聞こえ、すぐに車両から避難した。
一方、駅のホームでこの新幹線を待っていた男性によると、新幹線が停車した後、駅員が「7号車から煙!」と叫んだ。7号車に近づくと、ドア付近に置かれたバッグから白い煙のようなものが出ていたという。(谷瞳児)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル