新型コロナウイルス対策を厚生労働省に助言する専門家組織は1日、子どもに過度な感染対策を強いることで、遊びと学びの機会を奪うことがないように求める提言をまとめた。政府による対策をおおむね支持しながら、「第6波」では子どもの感染者のほとんどが軽症だったことから、現実的な対応を訴えた。
提言では、マスクによって学校での感染を減らす効果は23%だったとする米国の調査を引用。表情がわからないデメリットも考慮して着用を場面で判断するべきだとした。また、休園や休校は子どもの発育や発達を阻害するとし、学習能力の低下が社会的な損失につながるおそれも指摘した。「失われた時間や経験は後から取り返すことはできない」と強調した。
ワクチンには重症化予防を期待できるものの、流行を抑えるだけの感染予防効果はないと指摘。接種の体制は維持しながら知見を集めて判断の材料とすべきだと主張した。
また医療現場への負担を減らすため、学校や保育所が子どもに検査を求めるのは症状がある場合に限るべきだとした。陽性だとしても入院がストレスを与える場合があることから、「元気なら自宅で経過をみるだけでよい」とした。(市野塊、枝松佑樹)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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