「学んだことが頭に浮かんだ」 看護学生は心臓マッサージを続けた

青瀬健

 とっさの心肺蘇生法と119番通報で80代男性の命を救ったとして、南但消防本部(兵庫県朝来市)は10日、香美町の看護学生宮脇友梨さん(21)と養父市の田村公貴さん(27)に感謝状を贈った。

 9月28日午後4時40分ごろ、養父市八鹿町下網場の路上で、買い物帰りの宮脇さんは自転車を押して歩く男性の姿を見つけた。突然ふらふらし始め、倒れた。

 呼びかけても意識はなく、呼吸も脈もない。まず起こさなければと、手伝ってくれる人を探したが誰もいない。そのうち通りかかった田村さんに119番通報をお願いした。宮脇さんが通信指令室に状況を伝えると、職員からいわゆる心臓マッサージをするよう指示を受け、胸骨の圧迫を続けた。

 その様子を見かけた八鹿病院職員の通報で看護師がかけつけ、脈が戻っていることが確認できた。ほどなく救急車が到着し、男性は病院に搬送された。現在はリハビリ中という。

 宮脇さんは「初めは怖かったですが、学習してきたことがその場で頭に浮かび、生かせてよかった」と振り返った。田村さんも「人助けの手伝いができてよかった」と話した。(青瀬健)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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