「学校がしんどい」 救ってくれたフリースクール 私も寄り添いたい

 私の長男(22)は発達障害がある。5歳の時に診断されて以降、同じ障害がある人や家族、支援の場を取材してきた。

 発達障害は、興味の偏りや対人関係に困難がある「自閉スペクトラム症」、落ち着きがない「注意欠如・多動症」、読み書きや計算など特定の学習に困難がある「学習障害」などが知られる。生まれながらの脳の機能障害が原因とされる。自閉スペクトラム症には自閉症やアスペルガー症候群などが含まれる。

 私は現在、本紙朝刊の「声」欄を担当しており、発達障害のある方らからも投稿をいただく。どんな背景やその後があるのか。気になった「声」の現場を訪ねた。

 岡山県倉敷市グループホーム「めやす箱」。大森美紗さん(23)は現在、障害がある成人の入所者10人を支える「世話人」としてパート勤務をしている。

夢はフリースクールの先生 中学生 大森美紗(岡山県 15)

 私にはアスペルガー症候群という発達障害がある。聴覚過敏に気づいたのは小学2年生の時。転校で環境が変わったのがきっかけだった。母が探してくれたのがフリースクール。先生は、心の傷を持つ生徒を理解し愛情を注いでくれた。いつか、フリースクールの恩師のように、人の心のよりどころになれる先生になりたい。そのために、人として成長したい。(2013年11月25日、「声」欄投稿要旨)

 「学校がしんどい」と感じたのは小学2年生の時。医療機関で聴覚過敏を指摘され、騒がしい学校環境が影響していると分かった。母は、辛(つら)い時に別室で過ごすなどの配慮を学校に求めたが、「特別扱いはできない」と理解を得られなかった。

 登校をやめ、岡山市内のフリ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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